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ハチミツとクローバー 最終回 結末 ネタバレ注意

有名作でご存知の方も多いと思いますが、「ハチミツとクローバー」は美大生のキャンパスライフと恋愛を取り扱った、切なくも温かい作品です。

この漫画の見どころは「レギュラーメンバー全員が片思い」という設定。

時には浮足立ち、時には空回り、自問自答を繰り返す。でも好きという気持ちを手放せない。

登場人物たちの心情は、どこか自分も体験したことのあるような、甘く苦い恋愛のそれととても似ています。

最終話は、主人公の竹本くんが大学を卒業し、就職先へと旅立っていくお話がメインとなります。

旅立ちの前日、お世話になった先生や先輩、そして大好きな女の子のはぐちゃんとお別れをした竹本くん。

自分が過ごした大学生活を振り返り、大学の仲間たちや はぐちゃんへの想い、これからの生活について、一抹の寂しさを抱えながらも一歩ずつ進んでいきます。

大学生活で、いつも当たり前だった日常から離れること。

はぐちゃんと会えなくなること。

はぐちゃんの日常からだんだん自分が喪失していくこと。 

彼は大っぴらにそれを寂しいとは表現していませんが、竹本くんがこれまで、はぐちゃんと過ごした日々や想いに 漫画を通して触れていたので、この別れのシーンだけでも目頭が熱くなりました。

竹本くんは以前、はぐちゃんに想いを伝え、結果それは実りませんでした。

しかし、竹本くんは何も両想いになりたいわけではありませんでした。

彼がこだわったのは「はぐちゃんに自分の想いを伝える」ということ。

自分が彼女のことをどんなに好きか、それを知ってもらいたかったのです。

想いは受け取ってもらえなくても、お互いにとってかけがえのない人であることや、いつまでも大切に想える人であるということを実感し、彼女の「唯一無二の特別な人」に全てを託すことにします。

竹本くんの純粋かつ 人への想いを大切にすることを突き詰めた、どこか達観した恋愛観には頭が上がりません。

しかし、想いを伝えた竹本くんには、ずっと心にしこりが残っていました。

「ずっと考えてたんだ。実らなかった恋に意味はあるのかなって。消えてしまったものは、はじめから無かったものと同じなのかなって。」

最終話の冒頭にも表記された竹本くんの想い。

失恋して伝えた想いは、実らなければ 意味のないものとして消えていってしまうのではないか。

「想いを伝えられたら、それだけでいい。」という竹本くんが実は抱えていた本音。

自分の想いとは裏腹の漠然とした不安。

そして、この想いはラストシーンで大きく覆されます。

就職先の遠い街へと出発する新幹線に乗り込んだ竹本くん。

見送りには誰も来ていませんでした。

少し、寂しさを感じつつも、前日みんなとはお別れをしたと自分を納得させていると
窓の向こう、プラットホームで、何か包みを抱え、自分を探している様子のはぐちゃんを見つけます。

発車間際、駆け寄り、ぎゅっと抱き合う2人。

短い挨拶の後、竹本くんは、はぐちゃんから包みを渡されます。

直後、電車は発車。はぐちゃんの姿はあっという間に小さくなります。

余りにも突然で短い逢瀬でしたが、竹本くんにとっては、十分嬉しいサプライズでした。

そして包みを開けた竹本くんは、もっと驚くことになります。

包みの中身は、はぐちゃんお手製のサンドウィッチ。

その具は「ハチミツとクローバー」

作者さまの粋な計らいに、ぎゅっと心をつかまれ、涙腺は一気に崩壊しました。

以前みんなで探しても見つからなかった四葉のクローバー。

当時見つけられなくて泣いていたはぐちゃんが、竹本くんのため、1人で探して見つけてきてくれて、自分を送り出すとき笑顔で手を振ってくれていたという事実に、竹本くんは想いが溢れ、大号泣します。

また長年ハチクロを読んできた読者にとっても このシーンは感慨深く、竹本くんと一緒に号泣必須です。

「ずっと考えてたんだ。うまく行かなかった恋に意味はあるのかって。消えて行ってしまうものは、無かったものと同じなのかなって。今ならわかる。あったんだよ。ここに。」

竹本くんが今まで抱えていた疑問にここではっきりとした答えが出ます。

そして、はぐちゃんのことを好きになれたことを、心からよかったと思えるようになります。

このラストシーンが、本当に大好きで、ハチクロは完結してから長い月日がたっていますが、自分の中でベストオブ少女漫画といえばハチクロ以外考えられません。

切ないながらも心温まる幕引きとなった最終話。

そして、こんなにも完成された最終話、ラストシーンの漫画は後にも先にも ハチクロだけだなとも思っています。