あのプロ野球「東京ヤクルトスワローズ」のマスコットキャラクター「つば九郎」のはちゃめちゃな日常を描いた傑作ギャグ漫画の最新刊です。
毎週の連載のため、季節ネタや時事ネタ満載なのですが、今回は冬から夏への時期のため、お約束となった季節ネタがたくさん楽しめます。
特にシリーズ化しているつば九郎の妹・つばみちゃんのバレンタインネタは、今回が一番インパクト大だと思っております。
いつものように球団女子スタッフとの女子会で、今年はチョコフォンデュを作るとのことでしたが、安定の「つばみちゃんのおうちが」のネタもあり、強靭なボディと精神力を持つ乙女・つばみちゃんを拝見できました。
つば九郎、つばみちゃん、トルクーヤが水戸黄門御一行に扮したパロディも秀逸で、オチもつば九郎ならではで爆笑です。
また、最初はメキシコの格闘家出身のはずのトルクーヤが、だんだん乙女男子になってゆき、周囲を戸惑わせるという展開は、作者のまがりひろあきさんがスワローズのキャラクターたちをよく観察なさっているからこその演出だということが実感できます。
実際、トルクーヤはスタンドでの盛り上げ方が乙女チックであると話題なので、そこが人気になっているというポイントをよくついた描写だと思います。
つば九郎は何をしていても笑わせてくれますし、童話パロディなどでは、なぜか二役に分身してくれています。
なんと、今回の第5巻でひとまずおしまい、ということのようですが、東京ヤクルトスワローズファンの方も、そうでない方も、何度も読み返しているうちにじわじわ笑いがこみあげてくるような、スルメのような味わいを楽しめること間違いなしです。
いつの日かまた、本鳥に負けないくらいのはちゃめちゃな「えみふる」をプレゼントしてくれるつば九郎たちに会えることを楽しみにしております。