39話 月刊 flowers フラワーズ 10月号
今回は、中松香織(よっさん)の恋の続きが描かれました。
香織は白浜との恋を断念、浮気中の夫との関係を続けることを選択しました。しかし、カフェ店長の小松薫が偶然に白浜の入院先を知ってしまったことから、事態は動きます。
薫と白浜の会話からは、白浜と香織がお互いに本当に好きで一緒にいたのだなということが強く伝わってきました。
もしかしたら最初は、配偶者に浮気をされているという境遇が2人の距離を縮めたのかもしれません。
きっかけが何であれ、香織が形だけの夫ではなく、白浜の人柄を愛していたということは確かなことだと感じました。
香織と白浜は共に既婚者であり、2人の関係は不倫としてとらえられます。周囲から認められる仲ではなかったとはいえ、2人の気持ちが通い合う場面を見ていると、もっと早く出会えていれば2人の人生も違っていたのかなあと思いました。
病院の中の場面や、香織と白浜の場面は、あまり会話がありません。しかし、2人の表情のひとつひとつがていねいに描かれていて、とても見ごたえがありました。
香織の気持ちを思った友人たち(小松薫・大浦修子・黒岩富子)が、香織のために何ができるかを考えて行動していく流れがとてもいいなと思いました。
人を傷つけて平気でいる人間がいるいっぽうで、他人のために本気で怒ったり、悩んだり、動いたりする人間もいる。人生ってこういうものなのだなあと思いました。
40話 月刊 flowers フラワーズ 11月号
今回は、中松香織(よっさん)の恋に終止符が打たれた後の、小松薫・大浦修子・黒岩富子のようすが描かれました。
薫たちは友人として、香織が恋した相手への気持ちを見守りました。
香織の恋に他の3人も心を動かされたようで、それぞれ自分の気持ちについて深く考えるようすが印象的でした。
薫・修子・富子も、自分が好きな相手に対していろいろと考えているのは同じだったのだなと実感しました。
修子を訪ねてきた寿三郎が、自作の曲を全否定される場面には、少し気の毒だなと思いました。
趣味を続けるか止めるかは、周囲の人間ではなく自分がどうしたいかで決めるしかないのだなと思いました。
寿三郎はプロにはなれないかもしれないけれども、自分が好きで続けるならいいのではないかと思いました。
寿三郎に対する修子のあしらいは冷たいようにも思いましたが、自分が相手に興味がないなら、最初からはっきりと意思表示するほうがいいのだろうなと思いました。
薫と小鳥遊穣が食事をする場面には、2人の仲がぐっと落ちついたように見えて、ほっとしました。
しかし、小鳥遊が薫の「薄い本」を発見して、熟読や音読をする展開には、思わず悲鳴を上げそうになってしまいました。
どうなることかと思いましたが、結果、薫と小鳥遊がお互いの気持ちを確認するというかたちになり、良かったなと思いました。