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ピアノの森 最終回 結末 ネタバレ注意

最終話はカイがショパン・コンクールで最年少で優勝したところをテレビ放送で振り返るシーンから始まります。

「カムバック・リサイタル」という最終話のタイトルのとおり、事故で左手の機能を失った阿字野先生が、カイが尽力して見つけた手の名医の手術そしてリハビリによって回復し、ピアノリサイタルを再び開催するという感動的な話です。

かつて世界的なピアニストだった阿字野は、人気絶頂期のあるとき婚約者の車に同乗した際に事故に遭い、婚約者と左手の機能を失くしてしまいました。

生きる気力を無くしピアニストも引退せざるを得なく、片田舎の小学校の音楽教師をしていた折、カイという天才的なピアノの腕を持つ少年と出会います。

カイは水商売の母親と二人で貧しくも愛情溢れる家庭で育っていました。古い自宅アパートの裏には森があり、そこに捨てられていたグランドピアノで小さい頃から遊んでいたのです。

そのピアノはかつて阿字野が使っていたもので鍵盤も重く小学生にはとても扱えないような代物でしたが阿字野の前でカイは軽々と弾いて見せました。

それを見た阿字野は本気でこの子にピアノを教えようとそう思ったのです。

最初は乗り気でなかったカイも人前でピアノを弾くことへの充実感を覚え、ピアノで食べていけるようになりたいと阿字野に師事します。

小学校を卒業した後、家庭環境が複雑なカイのために阿字野は後見人になり良い学校、良い環境を用意します。

カイもまた阿字野との約束をよく守り、練習に勉強にバイトに明け暮れる学生生活を送ります。

そして高校生のときにショパン・コンクールに出場し、紆余曲折ありながら最後はコンクールで最年少優勝するまでになります。

こう書くととてもあっさりしていますが、ショパン・コンクールのくだりだけでも10巻以上にわたり細かく描写されています。

コンクールに出場するライバルたちのエピソードも充実しておりあっという間に読み進めてしまいます。

コンクールも佳境に差し掛かったころにカイが手の医者を探していることが阿字野に知れてしまいます。

阿字野はカイが手を痛めていることに気付けなかった自分を責めますが、実はカイのためではなく、阿字野の手を治せる腕のある医者を探し回り、そしてついに見つけたのです。

阿字野は私の手のことなんて気にするな!と怒りますがカイは先生の左手はずっとピアノを弾きたがっていた、と言います。

その言葉に阿字野もはっとし、教える側ではなく自分で弾きたいんだという自分の願望に気付き治療を受け入れます。

最終話はそれから22ヶ月が経過してやっと開かれたカムバック・リサイタルの話になります。

かつての阿字野の音を聞きたいと世界中が注目するなか、阿字野はステージに立ちかつての得意だった曲目を昔と変わらない音で観客に届けます。

そしてやはり自分はもう一度弾きたかった、ステージに立ちたかったと実感するのです。

観客が感動するなか、途中休憩に入りなんとピアノがもう一台スタンバイされます。もちろんもう一台に座るのはカイで、阿字野のセコンドについて演奏します。

最後にカイが「このときをずっと夢見てたんだ」とありますが阿字野は同じシーンで「私は夢にも思わなかったよ」と言っています。

阿字野はカイを育てることに生きがいを見出したつもりでしたが、カイのほうはずっと前からいつか阿字野にもう一度ステージに立ってもらいたいと考えていたのです。

そのためには自分も成功しなければいけなかったので、阿字野への恩返しのために自分の努力も怠りませんでした。

26巻と長いお話ではありますが、ただの美しい師弟関係ではなく、いくつになっても自分の可能性を信じ努力するということを考えさせられる素晴らしい漫画だと思っています。