37話 エレガンスイブ 10月号
今回は、ある家族と猫がお別れをした日のできごとが描かれました。
家族は父親・母親・息子の3人で暮らしていました。
一緒に暮らしていたのは、ニュイという名前の猫です。
ニュイが家の中でひとりぼっちになっていたことを知った息子は、外出していた母親を責めます。
ニュイを囲んで話し合う家族のようすを見ていると、18年を一緒に過ごしてきたニュイは、すっかり家族の一員になっていたのだなと感じました。
ニュイが玄関にいたことを知った息子が、母親を探していたのではないかと言うのには、同感しました。
母親に抱かれたニュイの表情は本当に嬉しそうで、幸せそうでした。
人間と猫という種族の違いはありますが、母親とニュイのようすを見ていると、気持ちが通じ合えばそういった違いは問題ではなくなるのだなという気持ちになりました。
母親が外出したのは、やむをえない事情があってのことでした。
帰ってきた父親が母親の事情を説明してくれた場面には、ほっとしました。
息子が母親の外出に憤ったのも、ニュイを大切に思っていたからなのだろうなということが伝わってきました。
今までこの家族がニュイと幸せに暮らしてきたということが、この日の家族の会話を見ているだけでも、よくわかりました。
家族がニュイを忘れない限り、ニュイは家族といつも一緒にいると思います。家族にはこれからもニュイを忘れないでいてあげてほしいなあと思いました。
38話 エレガンスイブ 11月号
今回は、自分を「かあちゃん」と呼ぶ女性の飼い主と、元野良猫の「ノブ」という猫の話でした。
ノブはもともと野良猫でしたが、散歩しているときに見つけた「かあちゃん」の家に突撃して、家猫になったという過去があります。
人間が飼い猫を大切にしているのを見ているなんて、ノブはちゃっかりした猫なのだなと思いました。
確かに、野良猫の中でも、自分に親切にしてくれそうな人間を見て近づく猫はいます。
人間のほうは気がついていなくても、猫はあんがい人間をきちんと見ているのかもしれないなと思いました。
ノブが外の空気にあたりたいがために、夜中に何度も「かあちゃん」に窓を開け閉めさせる場面には、笑ってしまいました。
自分が外に出たい時に「かあちゃん」が動いてくれないと、とたんにノブが大騒ぎをするというのが面白かったです。
しかも、外に出るのも1度ではなくて、何度も何度もくり返し外に出たがるというのが面白かったです。
ノブが鳴いて出たがるたびに、何度もつき合って窓を開け閉めする「かあちゃん」は、優しい人だなと思いました。
ノブにつき合うと寝不足になりそうで大変だなと思いました。
しかし、小さい生き物が何かしてほしいと言ってくるときには、してあげずにはいられなくなるという気持ちは、少しわかると思いました。