高校3年生、初登校の日、クラス名簿に「馬渕洸」の名前を、双葉がみつけられなかったとき、ハラハラしてしまいました。
クリスマスにせっかく二人の思いが通じ合えたのに、また、洸が何も言わずに、双葉から遠くに行ってしまったのではないかと。
洸は1年生のとき、「特進クラス」に在籍していたので、双葉は「特進クラス」まで確認しに行きますが、洸はいません。
そのとき、「双葉」と呼ぶ声、振り返ると洸が階段を昇ってきます。
双葉の目から涙が「ぽろり」
自分の知らないうちに、二度と洸が遠くに行かないように、人の目を気にせず、両手で洸を抱きしめます。
そのとき、やっと両想いになれた二人が離れ離れにならなくて、本当によかったと思いました。
「馬渕洸」が名簿になかったのは、中学生のときの氏名「田中洸」に、戻しただけだったという“オチ”があり、クスっと笑ってしまいました。
二人は、アメリカへ教育学の勉強ため、アメリカへ旅立つ洸のお兄さんを空港で見送り、そして、始まりの場所「神社」へ来ます。
中学生のとき、みんなで「ドロケー」をして、双葉が初めて洸と話した場所、
双葉が、腕の太さや汗の臭いから、洸を男性として意識した場所、
偶然の雨宿りから、双葉と洸が急接近し、お祭りに一緒に行く約束をした場所、
洸が、突然、夏休みに引っ越し寂しくて、ひとりで雨宿りしながら泣いた場所、
双葉は、あのとき「なにも始まらなかった」後悔した場所。
じつは、中学生時代の雨宿りのときから、洸も双葉が好きで両想いだったことを、双葉が知ります。
「何も始まらなかったて 泣いていたあの時の 私に教えたい」
「本当はもう 始まってたんだよって」
「それは いつだって 始まってるんだよって」
双葉と洸は、お互い好きなのに、ずっとすれ違います。
双葉が洸に告白すれば、洸のそばには成海がいて、洸が双葉に告白すれば、双葉は冬馬と付き合っていています。
双葉が洸の家にテスト勉強に行き、洸のネコの名前が双葉の苗字と同じ「よしおかくん」と判明します。
洸が中学生のとき、ノートに「双葉」と書いてありました。
二人はタイミングが合わなくて、「がんばれ洸」と思いながら、ずっと雑誌の連載を読んでいました。
二人が、ハッピーエンドになって良かったです。
このままずっと仲良く過ごしてほしいです。
そのあと、大学生になった双葉と洸も見てみたいです。
アオハライドは、女の子の友情のお話だと思いました。
1巻で、双葉の好きな洸は、突然、引っ越していなくなってしまいます。
そして、双葉が高校生になり「友達ごっこ」をやめ、真の友だちをみつけるところが、一番引き付けられました。
高校1年の双葉は「女子に嫌われない」ように行動し、自分を偽っています。
双葉と同じクラスに「ぶりっこ」と女子に言われる悠里がいて、うさぎのマスコットをきっかけに仲良くなります。
双葉の友達の明日美とチエが「上目遣い」「神経ず太い」「一人でも平気」、悠里のことを話しています。
双葉は男子に人気があり、女子に嫉妬され、楽しくなかった中学時代を思い出します。
双葉は、悠里のことを「男の前だけ態度をかえる」と言う明日美とチエに、
「ブチブチ言ってないで、自分らもブリッコすりゃいーじゃん」
「ほっとけないくらい嫉妬してんだよ」
「相手の事を悪く言えば、自分が高みに立っている気分になるのかもしれないけど それ全然違うから」
と、嫌な女子を成敗するところが、とてもスッキリします。
学校生活の中で、女子グループに自分から所属しなくて、ひとりでいられる人は、強くてうらやましいです。
現実的に女子集団のなかで、うまくやっていくためには、周りと波長を合わせ、本心を言わないように、その場をやり過ごすしかない人は多いです。
漫画のなかで、「高みに立ちたい女子たち」に、双葉がガツンと言ってくれたので、「やったー」という晴れ晴れしい気分になりました。