12話 メロディ 8月号
画業40周年を迎えた漫画家・ひかわきょうこ先生が描く、ちょっと不思議な高校生活の漫画が連載を再開しました。
前回までの流れで、ある大冒険をなしとげた主人公たちは、無事に1学期を終え、2学期を迎えます。
学校に向かうとちゅうで、主人公の一ノ宮琴美と同級生たちが自然に合流する流れが良かったです。他にもたくさん生徒が歩いている中で、一緒に冒険をした仲間を特に探さなくても見つけることができるのは、琴美たちに心のつながりがあるからなのだろうなと思いました。
長い友人づきあいだった宇野隆介から、乱暴に頭をさわられて、びっくりしながらも嬉しそうな押方咲良の幸せそうなようすも良かったです。2人の表情から、以前よりも確実に距離が近づいているようすがうかがえました。
しかし、後からやってきた円城護の表情にはちょっと不安になりました。明るく楽しげな琴美たちのところへ、護はやつれた表情で近づいてきます。前回の騒動のときも始まったのは高校の教室からでした。今度はいったい何が起こるのだろうという気持ちになりました。
いっぽう、職員室でもちょっと気になる動きがありました。琴美たちと冒険をした新任教師・阿雲雅己が、同僚の松尾先生の頭上に黒い影を見ます。松尾先生は雅己に強い口調でからんできており、今後も何か言ってくる可能性は高いのではないかなあと思いました。
琴美たちの活躍のおかげで、町や学校で思いがけない事故や事件が起こることが少なくなってきていたのに、まだ何かが残っている、あるいは新しく生まれようとしているようです。
今回の新学期では、いったいどんな魔法がかかるのか、次回の展開が楽しみです。