9話 月刊 flowers フラワーズ 9月号
今回は、主人公のお兄ちゃんと妹の千春の関係が少し変化していくという話でした。
夜になっても帰ってこない、自分とあまり話さないというお兄ちゃんの態度に不安になった千春が、ものすごい顔で氷をごりごりとかむ場面が面白かったです。
いつも一緒にいるお兄ちゃんがそばにいないため、むすっとしている千春が可愛かったです。目つきが凶悪になってしまった千春を見て、お兄ちゃんがいなくてよっぽどさびしかったのだなあと思いました。
離れていたのがうしろめたかったのか、お兄ちゃんが千春に会うなり説教をしてしまうのも面白かったです。お兄ちゃんも千春が心配でいろいろ指示してしまう気持ちはわかるのですが、忙しいお母さんに加えて、お兄ちゃんまでそばにいなくなってしまった千春の気持ちも、少し考えてあげてほしいなあと思いました。
お兄ちゃんは自分と同じ立場のサクラさんという高校生と会います。この世で生きていくことができず、あの世に行くこともできない、所属する場所がない気持ちを、お兄ちゃんとサクラさんは共有しているのかもしれないなあと思いました。サクラさんのほうの気持ちはわからないけれども、お兄ちゃんにとってはもしかしてこれが初恋になるのかもしれないなと思いました。
お兄ちゃんのある質問に対して、サクラさんは答えずに立ち去ってしまいます。この質問に答えられないということは、サクラさんは亡くなる前に何かよっぽどしたいことがあったのかなあと思いました。お兄ちゃんとサクラさんの関係がどうなっていくのか、今後の展開を見守りたいと思います。