ネタバレOK?なっちゃんのメモめも

ただの漫画好きおばさんのただのメモ 雑談も多めです~

めもくらむ 大正キネマ浪漫 20話・21話 ネタバレ注意

20話 月刊 flowers フラワーズ 9月号

今回は、立花乙次郎(乙香)が大きな決断をする展開になりました。

乙香と恋仲の東海林鷹男は、お互いに気持ちがあることを確認します。家を出てでも乙香と一緒になりたいと断言する鷹男に対して、乙香は鷹男の母のことや、鷹男が東海林家を継ぐ立場であることを考えています。鷹男の気持ちはぐいぐいと前へ出ているのですが、乙香はぐっと引いています。対面している2人の気持ちが正反対の方向へ向かっているのがせつなかったです。

話の中で驚いたのは、乙次郎が同居している姪っ子の立花椿が見せた芝居の才能です。乙次郎も女優をしていた母・小暮糸の演技の才能を受け継いでいますが、椿はその乙次郎が驚くほどの華や勘を見せます。素質のある人が映画監督やベテラン俳優に見いだされるというのは現実でもよく聞く話ではありますが、演技や作品づくりに関わる人にしかわからない何かというのは実際にあるのかもしれないなあと思いました。

鷹男や鷹男の家族に迷惑をかけたくないと考えた乙次郎は、大きな決断をします。下宿の人たちにも負担をかけたくないと語る乙次郎を見ていると、本気でひとりになるつもりなのだなと感じました。着々と身辺を整理する乙次郎からは、愛する人を守りたいがゆえの覚悟を感じました。乙次郎の母は愛する人と添い遂げることで愛を示しましたが、乙次郎にとっては自分が身を引くことが自分の愛の表現なのだなあと感じました。

21話 月刊 flowers フラワーズ 10月号

今回の見どころは、なんといっても主人公の立花乙次郎と、因縁のあった女優・竹尾須真子のやりとりでした。

乙次郎は須真子にある依頼をします。姪の立花椿を女優のたまごとして須真子に預けようとするのです。

いくら須真子が女優として優れているとはいえ、母親と因縁のあった相手にまだ子供の椿を預けるなんて、よく決断したなあと思いました。

乙次郎からの突然の依頼に、須真子がとった行動が面白かったです。目的地に到着するまで須真子の真意がわからず、乙次郎がどうなってしまうのかと思って、どきどきしました。

椿を引き受ける代わりに須真子が出して条件は、なかなか粋なものでした。

急に外野の事情に巻きこまれた岡崎さんは気の毒だなあとは思いましたが、めったに見られない乙次郎の姿を見ることができたのは良かったです。

須真子は北斗座の舞台『椿姫』に、主役のマルグリットとして出演しています。

普段のプライドの高い須真子とは違う表情をマルグリットが見せる場面には、驚きました。悲恋の女性として観客を引き込む力はすごいなあと思いました。

これだけの技術や表現力があれば、長年主役として舞台に立ち続けているのにも納得できると思いました。

今回は乙次郎の気持ちと『椿姫』の場面が共鳴するところがいくつもあって、乙次郎の事情を知っている読者から見るとせつない場面が多かったです。

今後、乙香がいなくなってしまったと知った東海林鷹男はどうなるのでしょうか。また、須真子のもとで椿がどれだけの成長を見せるのかも楽しみです。