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天使なんかじゃない 最終回 結末 ネタバレ注意

主人公の天真爛漫な高校生 翠と少し不良っぽい晃の恋。最終話は彼らの卒業式です。

なかなかわだかまりの消えなかった翠と晃の恋も前巻でようやく結ばれ、最終巻では二人、そして親友のマミリン、タキガワワン、文太やケンちゃんもそれぞれが進路と向き合う様子が描かれます。また晃は家族との関係にも変化がでてきます。高校生の恋愛を描いた作品はともすると学業や進路は二の次、もしくはまったく関係なく結ばれてしまう作品も多いですが、「天ない」は小学生向けのりぼん作品でありながら登場人物がちゃんと進路の重要性を考えているのが良いです。特にタキガワワンとマミリンの葛藤なんかマミリンのキャラともマッチしてかっこいいです。

こうした問題が色々ありながら最終話「卒業式」の前にはちゃんと友人達も恋や進路が実り、晃の家族が抱えていた問題も雪解けを迎えています。すべての問題が解決され満を持しての最終回、高校生イベント特有の甘酸っぱさに溢れています。最後まで駆け引きを引きずるのではなく、最後はめいっぱい楽しませてくれるまとめ方は嬉しいです。

これまで天真爛漫ゆえに気持ちを圧し殺して泣くことの多かった翠や、複雑な家庭で育ち周りの人たちとの関係にしこりを残していた晃、そして読者へのご褒美と言えるでしょう。

卒業式の朝、翠が珍しく凛とした表情で制服のネクタイを締めるシーンから始まります。前回の学園祭の話から半年近く経っている設定ですが、その間に受験やら何やらを経験し成長した翠を感じます。最後の登校にマミリンが一緒に行こうと家まで迎えに来てくれます。マミリンは本当に気が利く子です。

外は雪が舞っています。卒業式の日に雪なんて、矢沢あいの描く世界は本当に隙がなく映えるビジュアルに満ちています。

晃がかつて掘れていた牧先生は、いまや幸せな新婚さんで晃の義理の姉となりました。さらには妊娠中。卒業アルバムを運ぶ晃と翠の話題も生まれてくる子どもへの楽しみに満ちています。翠が晃と牧先生の関係をまったく気にしなくなっていてほほえましいです。そして妊婦の牧先生のドレス、可愛いです。

卒業式では答辞の大役を任されている翠、アドリブでその瞬間に感じたままの気持ちを語ろうとしますが、胸がいっぱいで言葉につまります。すると後輩や友人達から次々に応援の声が飛び交います。新設高校の一期生、その生徒会の翠たち、後輩から慕われている様子がすごい。

最後に彼氏の晃からも「がんばれ」と言われ、「この学校に来てよかった、みんなに会えてよかった、ありがとう」という言葉を伝えます。

この翠の言葉に同級生たちも後輩たちも皆涙します。

そして壇上から駆け降りた翠は下で待つ晃のもとへ。二人の関係は先生も含めて学校中が公認しています。

制服もかわいくて、学校行事も自分達でゼロから企画することができて、学校全体が友達のような関係。夢のような環境で3年間を過ごした翠たちは卒業していきます。

それから数年が過ぎ、聖学園では第八期生の入学式が行われています。そこにはすっかり髪が伸びて大人になった翠の姿が。大学を卒業し新任の美術教師となった翠が学園に帰ってきて壇上で挨拶をしています。無事に美術系の大学に受かっていたのですね。卒業した大学が最初に志望していたM美からK女子美大に変わっているのが現実的です。

足立先生も健在です。あくびしながらも教師として戻ってきた翠へ向ける目がとても優しいです。

ラストのカットは思い出の生徒会室です。新入生歓迎会では翠たちが創作した劇「しらけた姫と7人分の大男」が伝統で引き継がれているようです。そして生徒会実の壁には第一期生徒会のメンバーの寄せ書きが残されています。

翠は牧先生のような先生になりたいと夢を掲げたのですね。