ネタバレOK?なっちゃんのメモめも

ただの漫画好きおばさんのただのメモ 雑談も多めです~

おやすみプンプン 最終回 結末 ネタバレ注意

大人になり、小学校の先生として生活しているハルミン目線で描かれているのが良いです。

ハルミンはいわゆる勝ち組で彼女との結婚式を控えつつ順風満帆な生活を送っているようにみえます。

が、実は日々を淡々とこなすことでヘラヘラする術を覚えていて、窮屈かつ退屈しているように見えます。

そんな中で久しぶりに、名前は思い出せないけれど小学生の頃の同級生プンプンに会い、ほんの少しの刺激が訪れることになります。

もう離れ離れになってから何年も経ち、お互い大人になった2人ですが、特に連絡を取り合うこともしてこなかった為に途切れ途切れのぎこちない会話をします。

天気の話は誰もが経験したことのある、会話に詰まったときの話題なので、その気まずさは読み手にもとても伝わってきて、思わずふふっと笑ってしまいました。

ただプンプンがハルミンにずっと伝えたかった思い出話と、転校への思いを口にすることで、子供として何か思いがあっても、それをどうすることも出来なかった切なさと懐かしさ、それに少しの温もりを感じられる場面となっていて印象に残る場面です。

読む度に、自分も大人の事情に振り回された記憶と、転入してきた子と転校していってしまった子の顔が思い浮かんできます。

ハルミンとプンプンが別れようとしたときに、幸と娘が2人の前に現れます。

プンプンがハルミンを小学生の同級生と紹介すると、幸が『半日で彼女にフラれた子でしょ?』と言うのです!

その一言でプンプンが幸にハルミンの話をしていることがわかるのですが、ハルミンからしたら大したことのない思い出かもしれないことも、プンプンにとっては大切な思い出で、ハルミンを大切に思っていた様子が伝わるシーンになっています。

特に今までの状況を深く詮索することもない2人でしたが、青春は永遠であることを教えてくれます。

プンプンは幸と娘の他にもハルミンの知らないひとに囲まれながら、ハルミンと別れます。

家族でないのに家族のような人に囲まれたプンプンは、涙ぐみながらハルミンに手を振るのです。

『ずっと会いたかった、会えて良かった、きっと忘れないよ』そんな思いで溢れている様子のプンプンにハルミンは、もう会うこともないのだろうという気持ちがあるものの『またね』と言います。

この1シーンは映画やドラマなんかでもある、ありきたりな展開ではあるのですが、プンプン最終話には沢山の含み要素があるため、わたしには堪らなくなるページとなっています。涙が止まなくなります。

その後ハルミンは教諭として、自分のクラスに転入生を迎えるのですが、プンプンとの会話があったからなのか、少しとんがった転入生の子に、大人に期待してほしいと言います。

この一言は最終話のたった数ページで、ハルミンが成長したことを感じとれるものとなっていて、頼りない雰囲気のハルミンに少ししっかりした印象を持てるシーンです。

そして小学校の校舎や教室、小学生らしい廊下で円になって話すくだらない会話、転校生への一目惚れなど、学生の頃の誰にでも平等にある思い出が蘇ってくる描写があります。

漫画なのでモノクロの絵ですが、ここはカラーで頭に映像が浮かんできます。

大人になるにつれて増える選択肢、退屈なことを沢山覚えていかなければいけない場面が多々ありますが、だからこそ過去の何事も深く考えず(考える術もなく)過ごしていた、楽しかった思い出が一生物の思い出として大人の中に光るんだろうなと思えるようなラストです。

ハルミンを通して、無垢な頃の自分を思い出せるおやすみプンプンの最終話は、わたしにとっての光です。

みんな弱者であり、みんな強い、誰かとの交わりの中で生き、たった1つの出会いだけで、その後の考え方や発する言葉も変えてゆく、人間くささが素晴らしい話となっています。