ネタバレOK?なっちゃんのメモめも

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バナナフィッシュ BANANA FISH 最終回 結末 ネタバレ注意

連載が終わってもう二十年以上。断捨離出来ず手元に置き続けもうシミだらけの当時の単行本。まっ黄色の目立つ装丁そのままに今も色褪せず私の心のどこかに居座り続けているこのマンガ。それはひとえにその終わり方に、そう最終話が余りにも・・名作でした。

私だけではなく、このマンガのファンなら誰しもが望まずにいられなかった、アッシュと英二のその後の穏やかな生活。英二と一緒に日本に来て、出来る事なら、その妹とでも結婚してくれれば・・と。そんな最高でありきたりのハッピーエンドを心底望んでおりました。でも、きっとそうにはならないとも思ったのです。そんな終わり方には。これまでのアッシュの生き方がそんな穏やかな未来は許さないと。

負傷した英二が日本に帰国する。アッシュは見送りには来ない。それを納得する英二。その代わりに図書館に居るアッシュの手元に送り届けられた英二の手紙。この手紙の内容がもうラブレターか!?と思うような内容なんです。なんですが、内容は1人の人間を想う熱く正直な想い。こんな事書かれてたらさすがに「英二のために行けない!」と思ってたアッシュも居てもたってもいられなかったのでしょう、英二に元に遅らばせながら駆けつけようと通りに飛び出し無我夢中で走っていたところ、、敵対していたラオに不意を突かれて刺されて。

この時、

なんでーーー??なんでアッシュともあろうものがラオごときに刺されちゃうのよーーっ!お願い!!二人をどうにかして会わせてあげてっ!刺された傷もきっと重症なのだろうだけど、何とか治るんでしょ!?そうなんでしょ!?

と、もう必死で作者にお願いしちゃったりして(笑)

それだけ会わせてあげたかった。最高でも無くってもハッピーエンドを諦めきれなかった、ことここに及んでも。どうしても。

もうページをめくるのが怖かった。病院じゃなく空港じゃなく図書館に引き返すアッシュの姿に、違う!違う!ソコじゃないでしょ、行くべきとこはソコじゃないでしょーーって。

お気に入りの場所だった図書館であの手紙を読みながら突っ伏してしまう。そこに図書館の人が

「こんなところで寝てはだめよ、あなた」と声をかける。笑顔で寝ているように見えるアッシュに

「いい夢みたいね」

と独り言を言う。後はきっといつも通りの図書館の風景。アッシュがただ寝ているようなそんな姿もただの一つの風景として飲み込んで。

これがラストでした。

これがラスト・・アッシュ、良かったね、これからは最高の瞬間のまま過ごせるね、本当に永遠に。

2人が再会して日本でもアメリカでもどちらでもいいから、幸せに後はひたすら穏やかに過ごしていって欲しい、そんな未来を最後の最後の寸前まで願っていました。

でも、おそらくそれはないのであろうと。冒頭でも記したように、アッシュの今までの生き方がそんな生活を決して許さないであろうと。だったらせめてこれ以上苦しまない生き方をして欲しい。なんとなく漠然と感じてたこの予感がラストのアッシュの若すぎる死であったことに、そんな「生き方」もあるのかと衝撃を受けました。

この最終話を読んで生きるということは、ただ長く生きればいいものじゃない。長生きが絶対的な幸せとは言えないのではないかと思うようになりました。その日その日を一生懸命生きることが本当の生きること。決して長さではないと。そしてその生きざまは残された者たちの中にフルカラーで生きていく。そしてこれが英二や私という他者で無く、笑顔で逝くことの出来たアッシュ自身にとっての「生きていく」というハッピーエンド。

我々読者やお気に入りの登場人物目線では無く本人自身のハッピーエンド、そして生き方という問いに1つの画期的な答えをもたらしてくれた、今も手放せない最高の最終話です。