花とゆめ 14号
凱旋の儀にサリフィがどうするかが注目でしたが、かなりあっさりと結論が出ましたね。サリフィは早い段階でお留守番を決めていたようです。おーさまよりもサリフィの方が民の気持ちを解っていますね。サリフィはどんどん妃らしくなってきました。頼もしいくらいです。
逆におーさまはサリフィに対する思いが強くなるにしたがって、なんとか人間であるサリフィを国民たちに認めさせたいという気持ちが高まっていたようです。王が民の味方であるように、民もまた王の味方であることを、サリフィの言葉で思い出しました。恫喝して認めさせた王妃の座には意味がないことも、サリフィならばいずれ民にも認められる妃になるだろうということにも気づいたようです。
おーさまは常に大切なことをサリフィによって気づかされている。いつも心にはサリフィという支えがいるのですね。凱旋の儀で隣にサリフィがいなくても、心はひとつといったところでしょう。
さて、凱旋の儀の間、護衛であるラントと王宮でお留守番のサリフィですが、なんとも平和です。平和すぎてドキドキします。嵐の前の静けさといった感じかしら。
そこへ現れたなぞの生き物!か、かわいい・・・かものはし族のアーサー(略)くん。
やっぱり友藤結先生はもけもけした生き物を描くのが上手です。そして絶妙なサイズ感。おーさまの大きさも萌えですが、人間の子供サイズのかものはしも良いですね。アーサーがちょっと見上げてサリフィがちょっとかがんでおしゃべりする姿がなんとも言えず和みます。
アーサー・アキレウス・シグムンド・シグルズ・ゲオル・・・・・・と長い名を持つアーサーくんですが、かなり田舎出身の魔族のようです。おーさまの武勇を聞き憧れて育ったアーサーくんは凱旋の儀でおーさまを見るために田舎から出てきたようですが、水路を泳いできたために王宮へ迷い込んでしまったみたいです。街で行われる凱旋の儀は、残念ながらサリフィのいる王宮では見ることができません。
打ちひしがれるアーサーくんに、サリフィが言います。
「――行こう、今からでも“王様”を見られるところ」
やっぱり行っちゃいますよね、おーさまのところへ。
新しく加わったアーサーくんがどんな事件を巻き起こすのか心配だけどワクワクします!