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うる星やつら 最終回 結末 ネタバレ注意

うる星やつらは、高橋留美子さんによる昔の大人気作品ではありますが、若い人にとっても面白い作品です。全編主人公のあたるとラムその他愉快なキャラクターを巻き込んだコメディです。少しだけラブコメの「ラブ」要素が多くなるのが最終回。

最終巻はラムの許嫁のルパが現れるところから始まります。が、紆余曲折あってあたるがラムに「好き」だと言わなければ、もしくは1週間の鬼ごっこでラムのツノをつかむことができなければ地球の危機という状況に陥ります。この鬼ごっこは、うる星やつらの1巻、すなわちあたるとラムの出会いと同じもの。

最終回は1週間の最終日を描いたものです。ラスト1日、この日にあたるがラムを捕まえるか、「好き」だと言わなければ、記憶喪失装置によりラムの記憶を消去されてしまうあたる他地球の人々。あたるはラムに意地でも「好き」とは言いたくないようです。

それはなぜか?彼は本当にラムのことを好きだからでしょう。「こんな状況で言ったら、嘘か本当かわからない」と、彼自身も心の中でつぶやいています。あたるは基本的に女好きで見境ない男ですが、自身にアプローチしてくるラムに対しての愛情表現は非常に分かりにくいものです。これは男性の「追われると逃げたくなる」という心理によるものかもしれませんが、もしかしたらもっと深い理由があるのかもしれませんね。彼の理想はハーレムで暮らすことですが、その中にラムもいないといけないのです。

あたるのラムへの愛情は非常に見えにくいものになっていますが、実に日本人らしい愛情を感じます。「そばにいてほしい」と背中で語るような、「言わなくてもわかっていてほしい」というような。あたるの場合、他の女の子へのアプローチがイタリア人並みなので日本人らしいラムへの愛情がさらに分かりにくくなっていますが…(笑)しかもラムちゃんは日本人どころか地球人でもありませんから、2人は前途多難としかいいようがありません。

しかし、最終回、結局あたるはラムに「好き」ということなく終わりました。言うことはなくても、ラムには伝わったのでしょう。あたるはラムの抜けたツノをずっと握りしめていましたからね。記憶喪失装置が作動しても「忘れるものか」という気持ちだったのでしょうか。「好き」と言うのはとても楽な道だったはずなのに、記憶喪失装置が動いても絶対忘れないという思い…まさに背中で語る男の愛という気がします。

長きに渡る大人気作品連載は。2人のこんなセリフで幕を閉じます。「一生かけて言わせてみせるっちゃ。」「今わの際に言ってやる。」これはプロポーズ!非常に遠回りなお互いの「一生一緒にいる宣言」に感動します。「好き」というよりももっとすごい覚悟が必要なセリフのように思えますが、あたるとラムらしい言葉ですね。「おのれら一生痴話げんかするつもりかっ。」というサクラさんのツッコミにラムちゃんは「だっちゃ。」とあっさり肯定していますし、一生そばにいるのが当然という2人。こんな2人が大好きです。

最終話付近では「地球の危機」や「記憶を失う」など、シリアスな要素が多くありましたが、るーみっく節のコメディ要素もうまく調和しています。さすがるーみっくと言わざるを得ません。ドキドキするのに笑っていられる、あたるやラムや、個性豊かなキャラクターたちのドタバタはそれこそ今わの際まで見ていたいものです。

何度も読み返した作品ですが、最終回が一番好き。うる星やつらを知らなくても「ラムちゃん」を知っている人は一度読んでほしいです。昭和を代表する作品ながら、令和になった今でも日本で最も面白いコメディ作品のひとつだと思っています。彼らのその後を、いつか描いてくれないかなあ…などと思う今日この頃です。