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ばらかもん 最終回 結末 ネタバレ注意

2018年12月『ばらかもん』がついに完結しました。本作は、テレビアニメ化もされた人気の「ハートヒートアイランドコメディ」で、連載は10年にも及びましたが、とうとう18巻にておしまいです。

 半田が島で書道教室を開くことになってから、ヨシノ先生はどうして半田が東京から島に戻ってきたタイミングで完結させず、物語を進めようと思ったんだろう、いったいどうやってこの話をまとめるんだろう……とこれまでのストーリーからいろいろと考えていましたが、最終巻、そして最終回、本当に見事な着地でした。

たとえば、半田が有名な書道展で特選を獲ったり、ヒロシや優一郎が帰ってきたり、川藤が島に引っ越してきたり、半田に恋人ができたり…などといった衝撃的な出来事はなく、あくまでゆるやかに、それでも心が何かで突っつくかれるような結び方がされ、ああこうしてこの島の日々が続いていくのだなあ…といった印象でした。

最終18巻の表紙カバーには腕組みをする半田となるちゃん。そして後方に半田の両親や川藤、康介といった東京の人たちと美和、タマ、郷長、東野など島の村人たち。さすが最終巻、登場人物勢ぞろいです。(あれ、一人足りないぞ、大事なあいつがいないぞ…!)。ヒロシがいません。震える手でめくったカバーの折り返しには、みんなから少し離れた位置に立つヒロシの姿がちゃんとありました。にくい演出です。そして「受けとってくれてありがとう」のヨシノ先生直筆メッセージが……。ここでもう涙しました。

新学期が始まり、小学2年生になったなる。中学3年生に進級した美和とタマ。漫画で結果を出したタマは決意し、笑顔で父親の巌バンを送り出す美和。そして、書道教室で新しい目標を掲げて突き進む半田。相変わらず周りが見えなくなり、周囲を巻き込む半田を電話で元気づけるヒロシ。それぞれが変化していく状況の中で、ケンカして笑って支えあっている。他人なのに家族のような、どこかくすぐったくて、あたたかい関係性に改めて心を打たれました。

分校の新一年生がいない代わりとして歓迎会に招かれた半田。島に来て一年、村の人たちにさまざまな物をもらい、それに何もお返しができていないことを悩む半田に、郷長が言います。

「厚意は受け取ってもうらうだけでいいんだ」「先生はなんでも快く受け取ってくれるからそれだけでいいんだ」「『お返し』なんて言葉をくっつけてもらうより、先生の厚意をもらう方が嬉しいからね」

この郷長のセリフこそが、人と人の理想的なつながりを表現しているように感じます。おおらかなのに毒舌な郷長は時々胸に染み入るセリフを言うので見逃せません。それにしてもお茶の間の人気者になった「こーちゃん」にはビックリです。

物語の始まりに登場した島の海が、今の半田にはどう映っているのか、その答えは終盤、半田が久しぶりに書いた作品の一文字からうかがい知ることができます。この言葉こそ、本作から得られる読後感、本作一番の魅力ではないでしょうか。

『ばらかもん』そのものは18巻で完結を迎えますが、うれしいことに、その先が用意されていました。それが『ばらかもん18+1』。単行本未収録の4コマ漫画や、フルカラーイラスト、初期設定資料、そしてヨシノ先生描きおろしの新作漫画4編69ページが収録されたファン必携の一冊です。

描きおろしのAct.138「先んこっ」では、なんと高校生になったらしきなるの姿も!相変わらずワイルドです。また、最終巻にはあまり出番が多くなかったヒロシが、こちらにはたくさん出てきます。ヒロシファンにはもうたまりません!さらに『はんだくん』のあの面々まで登場してとってもにぎやか!まだ最終巻を手にしていない方には『ばらかもん』ワールドが満喫できる18+1も合わせて読むことをおすすめします。元気をもらえます!